映画「グラン・トリノ」パンフ
老人は迷っていた、人生の締めくくり方を...。
少年は迷っていた。人生の始め方を...。
頑固で口が悪く、最も偏見に満ちたキャラクターのウォルト老人。神を信じず、人に心を許さない。ギャングを気取った無礼な若者たちには、白人、黒人、ヒスパニック、アジア系、お構いなしに罵声を浴びせ、必要なら銃で威す。自宅の芝生に一歩でも侵入すれば、問答無用に年季が入ったM-1ライフルを突付ける。その相手がたとえ孫娘でも、気に入らなければつばを吐く...並大抵の俳優なら、しり込みしてしまう役どころをイーストウッドは選んだ。それは、新人のニック・シェンクの脚本を読み、「私を思い浮かべて書いたのではないかと思うような男だ」と深く共感したからだった。
〈ストーリー〉
ウォルト・コワルスキーには、自分がこだわった正義がある。それから外れるものは、何もかも許せない頑固で偏屈な男だった。妻の葬儀では、孫娘の露出したファッションに怒り、大勢の参列者を、「会食に出すハムを食いに来ただけだ」と罵倒する。説教が気に入らない新米のヤノビッチ神父には、「頭でっかちの童貞野郎」と毒づく。2人の息子たちは、式が済むとさっさと逃げるように帰って行った...。
そして最も許せないことがあった。近隣に暮らすアジア系の移民たちだ。大人たちは家屋の手入れもせず、若者たちはギャングのように異人種間の小競り合いを繰り返している。彼らに罵声を浴びせる以外のウォルトの日常は、いたって退屈だ。自宅を修繕し、芝生を刈り、愛犬デイジーに語りながら、家の前の椅子に座りビールを飲む。そして月に1度は悪態をつきながら床屋に行く。ウォルトの唯一の楽しみは、磨き上げた愛車「グラン・トリノ」を眺めること。定年までフォードの自動車工を勤め上げたウォルトが、1972年に自らステアリング・コラムを取り付けた自慢のヴィンテージ・カーだった。
その宝物を盗もうとする、命知らずの少年が現れる。隣に住むモン族のタオ・ロー少年。学校にも行かず仕事もしないタオは、従兄のスパイダーに不良グループへ引き込まれ、車を盗むように命令されたのだ。夜中にガレージに忍び込んだタオだったが、ウォルトにM-1ライフルを向けられて逃げ出した。
いきり立ったウォルトは、タオに車盗みの失敗にヤキを入れに来たスパイダーたちにもライフルを突付ける。彼は自宅の庭に侵入されて激怒しただけだったが、タオを不良たちから救う結果になったのだ。
翌日、タオの母と姉のスー、そして親戚までもが、花に植木、料理にお菓子と、お礼を持って続々と押し掛けてきたが、ウォルトには迷惑なだけだった。また別の日、ウォルトはスーが黒人のふたり組に絡まれているところを助けてやる。その後、ウォルトはスーから自宅に招待された。ビールに釣られて訪ね、最初は気まずい雰囲気だったが、交流するにつれて思わず、「どうにもならない身内より、ここの連中の方が身近に思える」と独りでつぶやくのだ。
ある日、ウォルトを訪ねてきたスーの母親は、自動車盗難未遂のお詫びにタオを使用人として働かせてやってほしいと強引に頼み込んで来た。渋々引き受けたウォルトだったが、タオとの不思議な交流がだんだん2人の間を埋めていき、良い関係が続くのだが...。
原題/GRAN TORINO
製作/2008年
公開/2009年4月25日 アメリカ映画 117分
監督/クリント・イーストウッド
原案/デイヴ・ヨハンソン
脚本/ニック・シェンク
出演/クリント・イーストウッド
:ウォルト・コワルスキー/老人
ビー・バン
:タオ・ロー/モン族少年
アーニー・ハー
:スー・ロー(タオの姉)
クリストファー・カーリー
:ヤノビッチ/神父
ジュン・キャロル・リンチ
:マーティン/床屋主人
ブライアン・ヘイリー
:ミッチ・コワルスキー(ウォルトの長男)
ジェラルディン・ヒューズ
:カレン・コワルスキー(ミッチの妻)
ブライアン・ハウ
:スティーヴ・コワルスキー(ウォルトの次男)
ティム・ケネディ
:ウィリアム・ヒル/建設現場監督
ブルック・ジアー・タオ
:ビュー・ロー(タオ、スーの母)
チー・タオ
:(タオ、スーの祖母)
ドゥーア・ムーア
:フォン「スパイダー」(タオの従兄)/不良少年
ソニー・ビュー
:「スモーキー」/不良少年
リー・モン・バン
:「不良少年」
ジェリー・リー
:「不良少年」
エルビス・タオ
:「不良少年」
映画チラシ・パンフレット販売
『映画パンフレット・プログラム・チラシ大辞典』
http://www7a.biglobe.ne.jp/~jidai2005/
少年は迷っていた。人生の始め方を...。
頑固で口が悪く、最も偏見に満ちたキャラクターのウォルト老人。神を信じず、人に心を許さない。ギャングを気取った無礼な若者たちには、白人、黒人、ヒスパニック、アジア系、お構いなしに罵声を浴びせ、必要なら銃で威す。自宅の芝生に一歩でも侵入すれば、問答無用に年季が入ったM-1ライフルを突付ける。その相手がたとえ孫娘でも、気に入らなければつばを吐く...並大抵の俳優なら、しり込みしてしまう役どころをイーストウッドは選んだ。それは、新人のニック・シェンクの脚本を読み、「私を思い浮かべて書いたのではないかと思うような男だ」と深く共感したからだった。
〈ストーリー〉
ウォルト・コワルスキーには、自分がこだわった正義がある。それから外れるものは、何もかも許せない頑固で偏屈な男だった。妻の葬儀では、孫娘の露出したファッションに怒り、大勢の参列者を、「会食に出すハムを食いに来ただけだ」と罵倒する。説教が気に入らない新米のヤノビッチ神父には、「頭でっかちの童貞野郎」と毒づく。2人の息子たちは、式が済むとさっさと逃げるように帰って行った...。
そして最も許せないことがあった。近隣に暮らすアジア系の移民たちだ。大人たちは家屋の手入れもせず、若者たちはギャングのように異人種間の小競り合いを繰り返している。彼らに罵声を浴びせる以外のウォルトの日常は、いたって退屈だ。自宅を修繕し、芝生を刈り、愛犬デイジーに語りながら、家の前の椅子に座りビールを飲む。そして月に1度は悪態をつきながら床屋に行く。ウォルトの唯一の楽しみは、磨き上げた愛車「グラン・トリノ」を眺めること。定年までフォードの自動車工を勤め上げたウォルトが、1972年に自らステアリング・コラムを取り付けた自慢のヴィンテージ・カーだった。
その宝物を盗もうとする、命知らずの少年が現れる。隣に住むモン族のタオ・ロー少年。学校にも行かず仕事もしないタオは、従兄のスパイダーに不良グループへ引き込まれ、車を盗むように命令されたのだ。夜中にガレージに忍び込んだタオだったが、ウォルトにM-1ライフルを向けられて逃げ出した。
いきり立ったウォルトは、タオに車盗みの失敗にヤキを入れに来たスパイダーたちにもライフルを突付ける。彼は自宅の庭に侵入されて激怒しただけだったが、タオを不良たちから救う結果になったのだ。
翌日、タオの母と姉のスー、そして親戚までもが、花に植木、料理にお菓子と、お礼を持って続々と押し掛けてきたが、ウォルトには迷惑なだけだった。また別の日、ウォルトはスーが黒人のふたり組に絡まれているところを助けてやる。その後、ウォルトはスーから自宅に招待された。ビールに釣られて訪ね、最初は気まずい雰囲気だったが、交流するにつれて思わず、「どうにもならない身内より、ここの連中の方が身近に思える」と独りでつぶやくのだ。
ある日、ウォルトを訪ねてきたスーの母親は、自動車盗難未遂のお詫びにタオを使用人として働かせてやってほしいと強引に頼み込んで来た。渋々引き受けたウォルトだったが、タオとの不思議な交流がだんだん2人の間を埋めていき、良い関係が続くのだが...。
原題/GRAN TORINO
製作/2008年
公開/2009年4月25日 アメリカ映画 117分
監督/クリント・イーストウッド
原案/デイヴ・ヨハンソン
脚本/ニック・シェンク
出演/クリント・イーストウッド
:ウォルト・コワルスキー/老人
ビー・バン
:タオ・ロー/モン族少年
アーニー・ハー
:スー・ロー(タオの姉)
クリストファー・カーリー
:ヤノビッチ/神父
ジュン・キャロル・リンチ
:マーティン/床屋主人
ブライアン・ヘイリー
:ミッチ・コワルスキー(ウォルトの長男)
ジェラルディン・ヒューズ
:カレン・コワルスキー(ミッチの妻)
ブライアン・ハウ
:スティーヴ・コワルスキー(ウォルトの次男)
ティム・ケネディ
:ウィリアム・ヒル/建設現場監督
ブルック・ジアー・タオ
:ビュー・ロー(タオ、スーの母)
チー・タオ
:(タオ、スーの祖母)
ドゥーア・ムーア
:フォン「スパイダー」(タオの従兄)/不良少年
ソニー・ビュー
:「スモーキー」/不良少年
リー・モン・バン
:「不良少年」
ジェリー・リー
:「不良少年」
エルビス・タオ
:「不良少年」
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『映画パンフレット・プログラム・チラシ大辞典』
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