映画「一枚のハガキ」パンフ

戦争末期に徴集された兵士100人のうち、94人が戦死し6人が生きて帰ってきた。その生死を分けたのは、上官が彼らの任務先を決める為にひいた「クジ」だった...。
新藤監督自身が32歳の時に徴集され経験した戦争での実体験を元に作られた本作。上官がクジで決めた戦地から生きて戻ってきた仲間の兵士は100人のうち6人のみで、その一人だった新藤監督は、戦争が終わっても亡くなった94人のことが忘れられず、彼らの魂を感じながら生きてきたという。人の命が「クジ」に左右され、兵士の死は残された家族のその後の人生をも破滅に導く。そんな戦争の愚かさと不条理を、新藤兼人は体験者ならではの目線で、時に激しく、時に笑い飛ばすように描かれた感動作です。

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〈ストーリー〉
戦争末期に招集された100人の中年兵は、上官がクジを引いて決めた戦地にそれぞれ赴任することになっていた。クジ引きが行われた夜、松山啓太は仲間の兵士・森川定造から妻の友子より送られてきたという一枚のハガキを手渡される。
「今日はお祭りですがあなたがいらっしゃらないので、何の風情もありません。友子」
検閲が厳しくハガキの返事が出せない定造は、フィリピンへの赴任が決まり、生きて帰って来られないことを覚悟していた。それで宝塚へ赴任する啓太に、もし生き残ったらハガキを持って友子を訪ね、そのハガキを確かに読んだことを伝えてくれと依頼した...。

戦争が終わり、100人いた兵士のうち生き残ったのはわずか6人だった。その中のひとりだった啓太が故郷に帰ると、待っている者は誰もおらず、家の中は空っぽだった。啓太が戦死したという噂が流れ、恋人同士になってしまった妻と啓太の父親は、啓太が帰って来るとわかり二人で出奔したのだ。納得できない啓太は、大阪のキャバレーで働いているという妻の美江に会いにいくが、「戦死すればよかったんじゃ」と言われてしまう。何のために帰ってきたのか、生きる気力を失った啓太は、毎日を無為に過ごしていた。村人に妻に逃げられたことを笑われ、子供たちにまでからかわれる日々に嫌気がさした啓太は、突然ブラジルに行くことを決意する。そして荷物を整理していた時、思いがけず定造から渡されたハガキを見つけるのだった...。

一方、夫を亡くした友子は、舅姑から自分たちは年老いて働けないのでこのまま一緒に暮らしてほしいと頼まれる。また、村の習わしで長男が死んだら次男が後継ぎとなることが決められており、友子には次男の三平と結婚してほしいというのだ。他に身寄りもなかった友子は、愛する夫との幸せな人生を奪った戦争を恨みながらも承諾する。ささやかな儀式で夫婦となった友子と三平だったが、しばらくして三平も戦争に徴集され、そして戦死した。その後、舅と姑が立て続けに亡くなり、一人残された友子は定造の家族が唯一残した古い家屋と共に朽ち果てようとしていた。そんなある日、ハガキを持った啓太が訪ねてくる。

クジ運だけで自分が生き残ったことに罪悪感を感じる啓太と。家族も、女としての幸せな人生も、何もかも失ってしまった友子。戦争に翻弄されすべてを奪われた二人が選んだ再生への道とは...。

製作/2011年
公開/2011年8月6日 日本映画 114分

監督・原作・脚本/新 藤 兼 人『一枚のハガキ』

出演/豊 川 悦 司
    :松山 啓太/兵士
   大 竹 しのぶ
    :森川 友子(定造の妻)
   六 平 直 政
    :森川 定造(勇吉の長男)/兵士
   柄 本   明
    :森川 勇吉(定造、三平の父)
   倍 賞 美津子
    :森川 チヨ(定造、三平の母)
   大 杉   漣
    :泉屋吉五郎/上官兵士
   津 川 雅 彦
    :松山利ヱ門(啓太の伯父)
   川 上 麻衣子
    :松山 美江(啓太の妻)
   絵 沢 萠 子
    :(利ヱ門の女房)
   大 地 泰 仁
    :森川 三平(勇吉の次男/定造の弟)/兵士
   渡 辺   大
    :下士官
   麿   赤 兒
    :和尚

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