映画「ワルキューレ」パンフ

ドイツの作曲家リヒャルト・ワグナーの「ワルキューレ」は、この物語をモチーフに作られた楽劇だ。ワグナーをこよなく愛するナチス・ドイツの総統アドルフ・ヒトラーは、国内のクーデターに備えた危機管理オペレーションを「ワルキューレ作戦」と名付けていた。
1934年、ヒトラーが国家元首に任命されて以降、ドイツ国内には反ヒトラー勢力が存在し、その暗殺計画は30回以上も企てられたとされる。連合軍との死闘によって、ドイツの敗色が濃くなった第二次世界大戦末期。名門貴族出身のドイツ人将校、クラウス・フォン・シュタウフェンベルク伯爵は、絶対の忠誠を誓うべきヒトラーの思想や政策に強い疑念を抱き、ドイツの未来を憂えて反逆者になることを決意する。シュタウフェンベルクの計画は、ヒトラーを抹殺するだけでなく、その混乱に乗じて一気にナチス政権の転覆までも成し遂げること。ヒトラーの危機管理オペレーション「ワルキューレ作戦」を巧みに利用し、冷酷非情な独裁者をこの世から葬り去るという大胆なものだった...。

『当時のドイツ陸軍将校の階級』
帝国(国家)元帥/Reich-Marshal
陸軍元帥/Field-Marshal
上級大将/Colonel-General
大将/General
中将/Lieutenant-General
少将/Major-General
大佐/Colonel
中佐/Lieutenant-Colonel
少佐/Major
大尉/Captain
中尉/First-Lieutenant
少尉/Second-Lieutenant


『クラウス・フォン・シュタウフェンベルク/陸軍大佐・国内予備軍参謀長』
700年以上続く名門貴族の家系に生まれた伯爵。1943年2月にチュニジアの第10装甲師団に転属となり、主席参謀将校に就任。この地で重傷を負うが、回復後、ベルリンの陸軍総務局に配属され、国内予備軍の参謀長に昇進する。そしてトレスコウ少将から「ワルキューレ作戦」でヒトラー暗殺の首謀者兼実行者に...。

『ルートヴィヒ・ベック/元ドイツ陸軍参謀総長』
最も早くからヒトラーの政策に不満を抱き、レジスタンスを組織。参謀総長として陸軍の中でも最も尊敬された人物で、1938年にヒトラーが戦争中止に応じない為、職を辞した。「ワルキューレ作戦」が成功したあかつきには、新たな国家元首に就任することに...。

『エルヴィン・フォン・ヴィッツレーベン/元ドイツ陸軍元帥』
ヒトラー政権と激しく対立。ベックと共にクーデター計画で重要な役割を担ったが、1942年に健康上の理由から陸軍から強制的に退役させられ、レジスタンス運動に参加する。ヒトラー死後、国防軍最高司令官に就任することに...。

『フレドリヒ・オルブリヒト/陸軍大将・国内予備軍副司令官』
ベルリンの国内予備軍副司令官で、シュタウフェンベルク大佐からのヒトラー暗殺成功の知らせを待ち受け、上官のフロム名義で「ワルキューレ作戦」を発動する重要な人物。

『エーリッヒ・フェルギーベル/陸軍大将・最高司令部通信部司令官』
レジスタンスに加わった最高司令部通信部の司令官。シュタウフェンベルク大佐によるヒトラーの暗殺遂行現場「狼に巣」から外部への通信回線を切断する任務を負う。

『ヘニング・フォン・トレスコウ/陸軍少将』
数回に渡ってヒトラー暗殺を画策してきた将軍。レジスタンスの中心メンバーだが、「ワルキューレ作戦」の際には最前線に送られ、実行をシュタウフェンベルク大佐に委ねる。

『メンツ・フォン・クヴィルンハイム/陸軍大佐』
シュタウフェンベルクの長年の友であり、軍事大学の同級生。もともとは突撃隊(SA)に入隊することを切望したが、ヒトラー政権の方向性に疑問を抱き、オルブリヒト大将の副官となる。暗殺に用いる爆弾の仕組みを説明し、シュタウフェンベルの実行サポートをした。

『ヴェルナー・フォン・ヘフテン/陸軍中尉』
シュタウフェンベルク大佐の副官として「狼に巣」での暗殺実行に同行。負傷した大佐をサポートし、ブリーフケースに忍ばせた爆弾の作戦などを手伝う。

『カール・ゲルデラー/政治家』
ライプチヒの市長であった彼は、ドイツ民主社会について明確なビジョンをもっていたが、ナチス政権下に就くと、その政策の異常さに恐怖を抱き、1937年に辞職した。ヒトラー暗殺後は、首相のポストが約束されていたが...。

『ニーナ・フォン・シュタウフェンベルク/妻』
シュタウフェンベルクと固い絆で結ばれた妻で、5人の子の母親でもある。作戦が失敗すれば命が危ういと告げる夫に、「覚悟しています」と気丈に答える。

『アドルフ・ヒトラー総統/政治家・国防軍最高司令官』
第三帝国の総統であり、ナチス党党首。1933年1月30日、首相に就任。統制経済、再軍備、ユダヤ人らの大量虐殺を断行し、ヨーロッパの完全支配を目指した。ナチス党党首に就いた1921年から、数多くの陰謀の標的になり、ドイツ人による殺害未遂だけでも15回。レジスタンスたちはヒトラーだけでなく、ヒムラーやゲーリング(ナチスNo.2)の暗殺も画策した。しかしヒトラーの暗殺はことごとく失敗に終わる。1945年4月にゴールドのワルサーPPK(7.65mm口径)で自殺する。

『ハインリヒ・ヒムラー/政治家・秘密警察長官』
SS(親衛隊)全国指導者として秘密警察「ゲシュタポ」を含むドイツの保安部隊を統括していた。1934年にゲシュタポ長官に任命され、強制収容所や死の収容所を設立・管理し、自ら何百万人もの殺害を命令した。1945年5月、ブレーメンで英国軍に拘束され、取り調べを受ける前に青酸カリで自殺した。

『ヨーゼフ・ゲッベルス/政治家・国民啓蒙宣伝大臣』
1933年にナチス党が政権の座に着くや、国民啓蒙・宣伝大臣として国民に公開されるナチスのイメージ全般を支配し、大戦中は大規模な虚報のキャンペーンを行い、ユダヤ人に的を絞った差別を行い、ドイツ国民を操り続けた。1945年5月にヒトラーの遺言で首相に就任するが、まもなく自殺した。

『ヴィルヘルム・カイテル/陸軍元帥・最高司令部長官』
1938年2月から名ばかりの国防軍最高司令部の長官であった。ヒトラーの戦略に反対するが、あっさり却下されるので、次第にヒトラーに忠実になる。周囲は彼を、「ラカイテル(ラカイ=おべっか使い)」と呼んだ。1945年5月8日、ベルリンで連合軍へのドイツ無条件降伏文書に署名し、その後拘束。戦犯として1946年10月に絞首刑となる。

『フリードリヒ・フロム/陸軍上級大将・国内予備軍司令官』
「ワルキューレ作戦」発動権を持つ国内予備軍司令官。シュタウフェンベルク大佐らの「ヒトラー暗殺計画」を察知するが、ヒトラー側とレジスタンス側のどちらにつくか態度を保留する。しかし、自分が知る内容を内部告発することはなかった。結果的に、暗殺計画の黙認容疑と首謀者らを即決裁判で処刑したことが明るみになり、ヒトラーの命令で1945年3月に処刑される。

『オットー・エルンスト・レーマー/陸軍少佐・警備大隊司令官』
ベルリンに駐屯する警備大隊「グロースドイッチュラント」の司令官であった。レジスタンスのヒトラー暗殺計画を知らぬまま、「ワルキューレ作戦」の通信命令を受けて部隊を動員。だが、ヒトラーの生存を確認すると、ゲッベルスからベルリンの全権を与えられ、クーデターを鎮圧。その際の功績で、二階級特進の大佐に昇進している。

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〈ストーリー〉
シュタウフェンベルク大佐は、「良心」と「忠誠心」の葛藤に苦しんでいた。彼は国家に忠誠を誓った誇り高き軍人でありながら、悪行非道を重ねるヒトラー独裁政権に絶望し、祖国の未来のために何か行動せねばならないという思いに駆られる。北アフリカの最前線にいた彼は、連合軍の爆撃に合い左目と右手、左手の薬指・小指を失うという大ケガで生死の境をさまよい、からくも一命を取り留めた。しかし、「ヒトラー独裁政権を野放しにしてはおけない」という固い信念はまったく揺らぐことはなかった。シュタウフェンベルクはヒトラー総統の暗殺を企てるレジスタンスの秘密会議に参加する。有力な軍人や政治家らで構成される上層部は「ヒトラー暗殺」だけを目的とする考えで、その後についての構想に乏しい計画は物足りないものだった...。

そんなある日、シュタウフェンベルクは自宅でワグナーの「ワルキューレの騎行」(楽劇「ワルキューレ」第3楽章の前奏曲)を偶然耳にし、大胆な計画を思いつく。それはドイツ国内での有事の際に反乱勢力を鎮圧する「ワルキューレ作戦」という既存のオペレーションを利用して、ヒトラー暗殺後のベルリンを掌握し、ナチス政権転覆までも一気に成し遂げるという大胆なものだった。レジスタンスの主要メンバーである陸軍少将トレスコウ、元陸軍参謀総長ベック、国内予備軍副司令官オルブリヒト大将は、そのアイデアに驚きながらも実現の可能性を話し合い、ふたつの問題点があることに気付く。一つ目は「ワルキューレ作戦」の文書を都合よく改ざんし、ヒトラーの承諾サインを得ねばならないこと。もう一つは「ワルキューレ作戦」の発動権を持つ国内予備軍司令官フロム上級大将を、レジスタンスの側に抱き込む必要があることだった...。

シュタウフェンベルク大佐とオルブリヒト大将はまずフロム上級大将の執務室を訪ね、出世欲の強い彼の腹を探っていく。折しも国内予備軍参謀長に昇進したシュタウフェンベルクは、その地位を生かしてヒトラー本人に面会し、密かに改ざんした「ワルキューレ作戦」の承諾サインをもらうことに成功する。さらにヒトラーの側近である通信部司令官フェルギーベル大将を味方に引き入れ、オルブリヒト大将の副官クヴィルンハイム大佐がブリーフケースに忍ばせた二つのプラスチック爆弾を用意したことで、ヒトラー暗殺計画の手はずはすべて整った。

自ら暗殺の実行者役となったシュタウフェンベルクは、最愛の妻ニーナと子供たちを送り出し、運命の1944年7月20日を迎える。若き副官ヘフテン中尉を伴ってラステンブルクの総統大本営「狼の巣」に向かうシュタウフェンベルク。爆弾の作動から脱出までをわずか10分で遂行せねばならない極度のプレッシャーを感じながらも、彼の決意には一切の迷いはなかった。果たしてヒトラーの暗殺は成功するのか?
そして「ワルキューレ作戦」は発動されるのか...?

原題/VALKYRIE
製作/2008年
公開/2009年3月20日 アメリカ映画 120分

監督/ブライアン・シンガー
脚本/クリストファー・マッカリー
   ネイサン・アレクサンダー

出演/トム・クルーズ
    :クラウス・フォン・シュタウフェンベルク 伯爵/
      ドイツ陸軍大佐・国内予備軍参謀長
   ケネス・ブラナー
    :ヘニング・フォン・トレスコウ/ドイツ陸軍少将
   ビル・ナイ
    :フレドリヒ・オルブリヒト/
      ドイツ陸軍大将・国内予備軍副司令官
   トム・ウィルキンソン
    :フリードリヒ・フロム/
      ドイツ陸軍上級大将・国内予備軍司令官
   テレンス・スタンプ
    :ルートヴィヒ・ベック/
      元ドイツ陸軍上級大将・元参謀総長
   カリス・ファン・ハウテン
    :ニーナ・フォン・シュタウフェンベルク
                   (クラウスの妻)
   トーマス・クレッチマン
    :オットー・エルンスト・レーマー/
      ドイツ陸軍少佐・
      警備大隊「グロースドイッチュラント」司令官
   エディ・イザード
    :エーリッヒ・フェルギーベル/
      ドイツ陸軍大将・最高司令部通信部司令官
   ジェイミー・パーカー
    :ヴェルナー・フォン・ヘフテン
      (シュタウフェンベルクの副官)/
      ドイツ陸軍中尉
   クリスチャン・ベルケル
    :メンツ・フォン・クヴィルンハイム
      (オルブリヒトの副官)/ドイツ陸軍大佐
   ケヴィン・R・マクナリー
    :カール・ゲルデラー/政治家・レジスタンス
   デヴィッド・バンバー
    :アドルフ・ヒトラー「総統」/
      政治家・ドイツ国防軍最高司令官
   トム・ホランダー
    :ハインツ・ブラント/
      ドイツ陸軍大佐・作戦課参謀長
   デヴィッド・スコフィールド
    :エルヴィン・フォン・ヴィッツレーベン/
      元ドイツ陸軍元帥
   ケネス・クランハム
    :ヴィルヘルム・カイテル/
      ドイツ陸軍元帥・最高司令部長官
   ハリナ・ライン
    :マルガレーテ・フォン・オーフェン
      (シュタウフェンベルクの秘書)/
      ドイツ陸軍女性兵士
   ヴェルナー・ダーエン
    :エルンスト・ヨーン・フォン・フライエント
      (カイテルの副官)/ドイツ陸軍少佐
   ハーヴェイ・フリードマン
    :ヨーゼフ・ゲッベルス/
      政治家・国民啓蒙宣伝大臣
   ゲルハルド・ハス=ヒンデンブルグ
    :ヘルマン・ゲーリング/ドイツ陸軍帝国元帥
   マティアス・フライホフ
    :ハインリヒ・ヒムラー/
      政治家・秘密警察「ゲシュタポ」長官

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『映画パンフレット・プログラム・チラシ大辞典』
http://www7a.biglobe.ne.jp/~jidai2005/

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