映画「パフューム ある人殺しの物語」パンフ

最初の熱狂は、1985年のドイツで始まった。ランキング1位を15週連続で獲得したベストセラー小説が誕生したのだ。「どんな読書家でも過去にこんな物語を読んだことはないだろう」そんな挑戦的な触れ込みで紹介された。パトリック・ジュースキントの「香水 ある人殺しの物語」である。超人的なまでに鋭い嗅覚を持って生まれた主人公が、社会の最下層から這い上がって「調香師」になり、この世に一つしかない香水を創り出そうとする物語。しかしそれは、決して創ってはならない香りだった...。

奇想天外、前代未聞、破天荒...言葉では言い尽くせない至福の読書体験の噂が国境を越えて広がり、世界45カ国に翻訳され、累計1,500万部以上にも及ぶ最大級のヒットを記録した。
そんな独創的な物語を映画界が放っておくはずがなかった。スティーブン・スビルバーグ、マーティン・スコセッシ、リドリー・スコット、ティム・バートンらの名立たる巨匠たちが映画化を熱望したが、原作者のジュースキントが、頑として映画化を許さなかった。しかし、『薔薇の名前』(86)で知られるドイツの名プロデューサー、ベルント・アイヒンガーの企画がとうとうジュースキントが同意し完全映画化が実現したのです。

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〈ストーリー〉
1738年7月17日、パリのセーヌ河沿岸に並ぶ魚市場は活気と悪臭に満ちていた。大きな腹を抱えた魚屋の女が突然店の奥に倒れ込み、無造作に捨てられた魚のはらわたの上に赤ん坊を産み落とす。死産と決め付けて捨て置かれた赤ん坊が大声で泣き出し、女は子殺しで逮捕された。ジャン=バティスト・グルヌイユ、産声で母親を絞首台へ送った赤ん坊はそう名付けられた。人類にふたりといない才能が誕生したことなど、人々は知る由もなかった...。

マダム・ガイヤールの育児所に引き取られたグルヌイユに、友だちはひとりも出来なかった。何キロも先の匂いを嗅ぎ分けられる超人的な嗅覚を持つ彼の存在を、子供たちはどこか普通とは違うと鋭く感じとったのだ。
マダム・ガイヤールは、13歳になったグルヌイユを皮なめし職人グルマルに売り払う。数年後、青年になったグルヌイユは、パリの街中へ配達を命じられる。焼き立てのパン、生ガキ、ワイン、白粉、口紅、そして香水の匂い、グルヌイユにとってそこは別世界の様だった。
その時、グルヌイユは豊かな富の香りを貧欲に味わい、初めて出会った芳しい香りに激しく興奮した。夢中で匂いを辿った先には、プラムを売り歩く赤毛の少女がいた。グルヌイユは彼女の香りに包まれて、初めて幸福とは何かを知る。しかし彼は、脅えた少女の悲鳴を塞ごうとして、誤って死に至らしめてしまう。消えゆく命と共に、彼女の香りも瞬く間にかき消えてしまうのだった...。

絶望と共にグルヌイユは悟った。これまでどんなに辛くても生きることに執着したのは、少女の香りを再現した天国の香水を創り出す使命のためなのだと。
彼はその香りを手に入れるため、シャンジュ橋の上に店を構える、今は落ち目の調香師ジョゼッペ・バルディーニに弟子入りし、毎日香水造りに没頭した。非凡な才能から生み出される数々の香水は、瞬く間に人々を魅了しバルディーニの店は大繁盛する。しかし彼が求めている香水は、そんな物ではなかった。
バルディーニに蒸留法を教わるが、蒸留では生き物の匂いは取り出せないと知ったグルヌイユは、高度な技術を持つ職人の街「グラース」へと旅立つ。グラースの入り口で、運命は再びグルヌイユに微笑む。あの香りに再会したのだ。香りの主は、裕福な商人・リシの娘、豊かな赤毛の美少女・ローラだった。

脂に香りを移す冷浸法を習得したグルヌイユは、この世に唯一つの香水創りに着手する。その日からグラースの街は恐怖に包まれた。若く美しい赤毛の処女の娘が次々と殺されたのだ。しかも、被害者はすべて髪を刈られ、全裸死体で発見されるという奇妙な共通点があった。妻亡き後、命より大切なローラを守るため、リシは街を出る。しかし、ローラの香りはグルヌイユの究極の香水創りには欠かせないものだった...。

原題/PERFUME: THE STORY OF A MURDERER
製作/2006年
公開/2007年3月3日  ドイツ・フランス・スペイン映画
   147分

監督・共同脚本/トム・ティクヴァ
原作/パトリック・ジュースキント
    『香水 ある人殺しの物語』
共同脚本/ベルント・アイヒンガー
     アンドリュー・バーキン
ナレーション/ジョン・ハート

出演/ベン・ウィショー
    :ジャン=バティスト・グルヌイユ
            (パルディーニの弟子)/青年
   レイチェル・ハード=ウッド
    :ローラ(リシの娘)/赤毛の美少女
   アラン・リックマン
    :リシ/裕福な商人
   ダスティン・ホフマン
    :ジョゼッペ・パルディーニ/調香師
   カロリーネ・ヘルフルト
    :プラムの少女

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