☆アンソニー・ホプキンス略歴

★ANTHONY HOPKINS
ローレンス・オリヴィエ、チャールズ・ロートンなど、本国のみならずハリウッドでも成功を収めたイギリスの名優。年齢とともに深まる風格と演技の艶。オリヴィエ亡き後の英国映画・演劇界を代表し、様々なジャンルで堂々たる名演を見せ続けている。


1937年12月31日、イギリス、サウス・ウェールズのポート・タルボットにある漁村のパン屋の一人息子として生まれる。少年時代は男の子らしい遊びはせず、ピアノに没頭していたという。彼がティーンエージャーの頃の英国演劇界は、ローレンス・オリヴィエ。ジョン・ギールグッドなどの舞台の大物たちの全盛期で、映画界でも大きな成果を収めていた。ホプキンスはその名優たちの仕事ぶりに魅せられ、舞台に憧れた。
パブリック・スクールを17歳で中途退学し鉄鋼会社に務める。半年後、YMCA系列のアマチュア劇団に参加し、それからカーディフ演劇アカデミーに2年間学んだ。舞台デビューは「The Quare Fellow」だった。20歳の時から2年間、軍隊に砲兵隊として勤め義務兵役を終わる。

60年に、舞台監督助手としてスタートしたが、変更して職業俳優を目指し、ロイヤル・アカデミー・オブ・ドラマチック・アーツで奨学生の資格を得て2年間修業し、銀勲章で卒業した。その後、各種レパトリー劇団で3年間過ごし、ロイヤル・コート上演の「ジュリアス・シーザー」でマーテラスを演じてロンドンでデビューを果たす。そしてローレンス・オリビエに見出されナショナル・シアターに加わる。そこでの「死の舞踏」という芝居では、病気休演したオリビエの代役を見事につとめ、一躍、劇壇に名を馳せる。

本格的映画デビューは68年『冬のライオン』で、英国アカデミー賞にノミネートされ、キャサリン・ヘップバーン、ピーター・オトゥールという大物の演技を間近で見られる幸運を得た。それ以前に、後の鬼才リンゼイ・アンダーソン監督の短編『The White Bus』(66年)に小さな役で出演しており、作品や監督を選ぶ目が確かだったことがわかる。

69年にトニー・リチャードソン監督『ハムレット』で大役クローディアスを演じた後、映画初主演が舞い込む。アリステア・マクリーン原作による海洋冒険映画『八点鐘が鳴るとき』(71年)で、彼が演じたのは英国海軍情報部員であった。後年に『ザ・ワイルド』(97年)出演の折、「60歳近くになって初めてアクションをやる」とコメントしていたが、実は初主演作が、イギリス映画の伝統ジャンルである冒険アクションだったのだ。
続いて出演したBBC放送の「戦争と平和」では、ピエールを演じて英国アカデミー最優秀男優賞を獲得する。また73年の日本でも放映された長時間ドラマ「QB7」に主演して話題を集める。

74年に、ピーター・シェーファーの戯曲「エクウス」でブロードウェイに初登場し、ドラマ・ディスク賞など多くの栄誉を得て、ハリウッドに拠点を移す。

76年にはテレビ・ドラマ「リンドバーグ2世誘拐事件」の犯人役でエミー賞を受賞し、81年「ヒトラー/最後の日」でもエミー賞を受賞する。
この頃、映画界ではオカルト映画やSF映画ブームの時代に入り、巨匠ロバート・ワイズ監督の作品ですら『オードリー・ローズ』(77年)というオカルトものであった。彼がすぐれた性格俳優であることを見せつけた78年『マジック』と、大ヒットした『エレファント・マン』(80年)は、双方完成度の高い秀作であったが、見方によってはホラー映画のたぐいといえた。その中で、シャーリー・マクレーンの夫役で、教え子と不倫しているしたたかな大学教授役を絶妙に演じる『LOVEシーズン』(80年)などに、後の名優の萌芽を見せていた。

84年に帰国後もテレビと舞台で活躍する一方で、アン・バンクロフト共演のプラトニックな恋愛劇『チャーニング・クロス街84番地』(86年)で渋味あふれる好演を見せ、モスクワ映画祭最優秀男優賞を受賞し、英国アカデミーでも男優賞を獲得する。このほか、舞台「プラウダ」でローレンス・オリビエ賞を受賞している。

90年代に入ると、常に舞台で観衆の拍手を浴びるホプキンスに映画でも喝采を浴びる役が次々と舞い込んでくる。トーマス・ハリスのベストセラーの映画化『羊たちの沈黙』(91)の「人食い」レクター博士の熱演は、彼のイメージを変えるほどの強烈さを見せ、英米両方のアカデミー賞の主演男優賞を受賞する。

ジェームズ・アイヴォリー監督との出会いとなった『ハワード・エンド』(92年)、93年には『日の名残り』で再び最高の演技を見せ、ロサンゼルス映画批評家賞などを受賞し、イギリス王室からはナイトの称号を授与する。

94年には『Scenes From Coutry Life』で監督にも挑戦し、ケネス・ブラナー、エマ・トンプソン共演の舞台でも「マクベス」を演出する。

95年のオリヴァー・ストーン監督の『ニクソン』でアカデミー主演男優賞候補、スティーヴン・スピルバーグ監督の『アミスタッド』(97年)で助演男優賞にノミネートされ、山奥で遭難する富豪を演じた『ザ・ワイルド』、豪快な剣さばきを披露する『マスク・オブ・ゾロ』(98年)でアクション映画にも還暦直前に挑戦しています。

99年に入って引退をほのめかしたが、老け込むにはまだ早く、ファンの期待も大きい。2000年にはアメリカの市民権も取得しています。
プライベートでは、俳優エリック・パーカーの娘ペトロネッラ、そして映画製作プロの秘書をしていたジェニファー・リントンと、2度の結婚歴がある。

最近の映画出演は、2012年に「デイム」の称号をもつヘレン・ミレンと、「サー」の称号をもつホプキンスが夫婦役で共演したサスペンスの神「アルフレッド・ヒッチコック」を演じた『ヒッチコック』があります。

画像

★映画出演作品
〈1966〉
 (未公開)/THE WHITE BUS
〈1968〉
 冬のライオン/THE LION IN WINTER
〈1969〉
 鏡の国の戦争/THE LOOKING GLASS WAR
〈1971〉
 八点鐘が鳴るとき/WHEN EIGHT BELLS TOLL
〈1972〉
 戦争と冒険/YOUNG WINSTON
〈1973〉
 人形の家/A DOLL'S HOUSE
〈1974〉
 (未公開)/THE GIRL FROM PETROVKA
 (未公開)/ALL CREATURES GREAT AND SMALL
 ジャガーノート/JUGGERNAUT
〈1976〉
 エンテベの勝利/VICTORY AT ENTEBBE
〈1977〉
 オードリー・ローズ/AUDREY ROSE
 遠すぎた橋/A BRIDGE TOO FAR
〈1978〉
 マジック/MAGIC
 インターナショナル・ベルベット/緑園の天使
   /INTERNATIONAL VELVET
〈1980〉
 エレファント・マン/THE ELEPHANT MAN
 LOVEシーズン/A CHANGE OF SEASONS
〈1982〉
 ノートルダムの鐘つき男(未公開)
   /THE HUNCHBACK OF NOTRE DAME
〈1984〉
 パウンティ 愛と反乱の航海/THE BOUNTY
〈1986〉
 (未公開)/THE GOOD FATHER
 チャーリング・クロス街84番地
   /84 CHARING CROSS ROAD
〈1988〉
 青い夜明け/THE DAWNING
 第十の男(未公開)/THE TENTH MAN
〈1990〉
 浮気なシナリオ/A CHORUS OF DISAPPROVAL
 逃亡者/DESPERATE HOURS
〈1991〉
 羊たちの沈黙/THE SILENCE OF THE LAMBS
〈1992〉
 フリージャック/FREEJACK
 ハワーズ・エンド/HOWARDS END
 チャーリー/CHAPLIN
 ドラキュラ/BRAM STOKER'S DRACULA
 トライアル 審判/THE TRIAL
〈1993〉
 愛の果てに/THE INNOCENT
 日の名残り/THE REMAINS OF THE DRY
 永遠の愛に生きて/SHADOWLANDS
〈1994〉
 ケロッグ博士/THE ROAD TO WELLVILLE
 レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い
   /LEGENDS OF THE FALL
〈1995〉
 ニクソン/NIXON
〈1996〉
 サバイビング・ピカソ/SURVIVING PICASSO
〈1997〉
 ザ・ワイルド/THE EDGE
 アミスタッド/AMISTAD
〈1998〉
 マスク・オブ・ゾロ/THE MASK OF ZORRO
 ジョー・ブラックをよろしく/MEET JOE BLACK
〈1999〉
 タイタス/TITUS
 ハーモニーベイの夜明け/INSTINCT
〈2000〉
 M : I - 2/MISSION: IMPOSSIBLE II
 グリンチ/THE GRINCH
 ハンニバル/HANNIBAL
〈2001〉
 アトランティスのこころ/HEARTS IN ATLANTIS
〈2002〉
 9デイズ/BAD COMPANY
 レッド・ドラゴン/RED DRAGON
〈2003〉
 白いカラス/THE HUMAN STAIN
〈2004〉
 アレキサンダー/ALEXANDER
〈2005〉
 プルーフ・オブ・マイ・ライフ/PROOF
 世界最速のインディアン
   /THE WORLD'S FASTEST INDIAN
〈2006〉
 オール・ザ・キングスメン/ALL THE KING'S MEN
 ボビー/BOBBY
〈2007〉
 ベオウルフ/呪われし勇者/BEOWULF
 (未公開)/FRACTURE
 最終目的地
   /THE CITY OF YOUR FINAL DESTINATION
〈2010〉
 ウルフマン/THE WOLFMAN
 恋のロンドン狂騒曲
   /YOU WILL MEEY A TALL DARK STRANGER
〈2011〉
 ザ・ライト/エクソシストの真実/THE RITE
 マイティ・ソー/THOR
〈2012〉
 ヒッチコック/HITCHCOCK
 360/360
〈2013〉
 REDリターンズ/RED 2
 マイティ・ソー/ダーク・ワールド
   /THOR: THE DARK WORLD


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